実績紹介

教育 管理会計 勉強会

ラウレアでは、経理に関わる方向けの勉強会を定期的に開催しています。
今回は、公認会計士の梅澤真由美先生をお招きして、
「制度会計を活用した管理会計の仕組化」についてお話いただきました。

ラウレアでは、連結や決算業務を仕組化することで、
経営に役立つ管理会計に費やすパワーや時間を生み出すお手伝いをしたいと考えております。

「管理会計勉強会」レポート

[ 開催日時 ]
2016年8月2日(火)19:10-20:40 品川にて

[ アジェンダ ]

1. 管理会計とは一体何か? 2. 管理会計、まず○○からはじめよう 3. 管理会計の仕組みづくりのポイント 4. 管理会計の社内活用のヒント 5. 管理会計担当者に求められるマインド
[ 講師プロフィール ]梅澤真由美 うめざわまゆみ

公認会計士/管理会計ラボ代表
監査法人トーマツを経て、日本マクドナルド㈱、
ウォルト・ディズニー・ジャパン㈱に勤務。
通算10年、事業会社で経理・予算管理・経営企画など
経営財務分野の幅広い業務に従事。
実務経験を生かし、制度会計を活用した管理会計の構築、
決算業務の早期化・正確性向上が専門。
公認会計士協会東京会経営委員会委員、
豪ボンド大学ビジネススクール修了(MBA) 。

管理会計とは一体何でしょうか?梅澤先生は、「管理会計は、社内のすべての数値のうち、制度会計の対象にならない部分を対象にした活動」と定義をしています。 管理会計をより詳細に考えると、・ 財務数値だけでなく非財務数値も含み ・ 実績数値だけでなく将来数値(予算予測等)も含み ・ 常時行う ・ 将来の業績改善を目的とした活動だそうです。 なぜ制度会計だけでなく、管理会計も必要なのでしょうか?また、将来の業績改善を目的とするとは、具体的にどういったことなのでしょうか? 梅澤先生は、そんな素朴な疑問にも機会損失の簡単な例題を用いてわかりやすく説明します。(機会損失とは、「儲け損ない」つまり、より多くの利益を得る機会を逃すことで生じる損失のことです。) 例題 ① 販売単価1,000円、仕入単価600円の商品が、10,000個在庫不足になった場合の機会損失額は?(販売単価1,000円 − 仕入単価600円) × 10,000個 = 400万円 機会損失額は400万円 ② 年商200百万円の企業だとすると、この機会損失はおおごと?機会損失額400万円 ÷ 年商200百万円 = 2% 機会損失額は年商の2%だからおおごと このように、管理会計を上手く使えば、「400万円、年商2%の儲け損ないはおおごとだから、在庫を増やさなくてはならない。今の仕入先では生産が追いつかないので、新しい仕入先を検討しよう」といった経営者が本当に欲している情報、業績の改善に役立つ情報を提供できるのです。・・・なるほど、こういった情報は制度会計だけではわかりません。管理会計の必要性を理解したらもっと管理会計について知りたくなってきました。 さらに、管理会計に携わる人に必要な3つのマインドについても説明がありました。経理部は、本来は、こういったマインド・使命感を持って、将来の業績の改善に役立つさまざまな情報を提供していかなければならないのですね。身の引き締まる思いです。3つのマインド1. 管理会計で「未来を届けよう」経営者に将来の正確な見通しを届ける。 想定外の事態で経営者を驚かさない。 2. 管理会計で「未来を変えよう」経営者には悪いニュースほど早く届ける。 経営者が迅速に適切なアクションをとることが可能になる。 3. 管理会計で「ビジネスを担おう」大局観を持った対応をとる。 ビジネスのスピード感に合わせることで貢献できる場面が大幅に増える。 また、管理会計は、貢献する相手に合わせて3つのSTEPに分けて考えていくとよいでしょう。 STEP1: 予算管理部門化全社への貢献 通常の年間サイクル EX:「中期計画」・「年度予算」・「月次決算・分析」 STEP2: 数字の番人化ビジネス部門への貢献 ニーズに合わせた数字面の支援EX:「部門別PL」・「投資対効果の検討」 STEP3: 経営参謀化経営者への貢献 戦略と一体化した業績管理 EX:「評価と業績の連動」・「管理可能利益」 すでに行っている活動や作成している資料等もあるかもしれませんが、このように体系化できている人は少ないのではないでしょうか? 貢献する相手によって、求められる活動や作成する資料、立ち位置も変わるのですね。さらに踏み込んで、それぞれの期待にどうやって答えるかについてもお話がありました。 では、どうやって管理会計の仕組みを作ればよいのでしょうか?そのポイントは、①定型化・・・データベースの構築や報告資料のルール化②自動化・・・関数・リンクの活用、マクロ化③タイミングシフト・・・体裁作成と集計の分離、下準備 この3つだそうです。これらの取組みで工数を減らし、継続運用をしていくことが大切とのことでした。さらに、勉強会では、既存の会計システムのより具体的な活用やそこから出力したデータの報告資料化の方法などについてもお話がありました。 ご参加された方からは、「制度会計で手一杯だと思っていましたが、制度会計も管理会計も仕組化をして、より付加価値を提供していかないといけないと思いました。そのヒントを沢山もらえました」といった声をいただきました。

ラウレアでは、経理に関わる方向けの勉強会を今後も開催していきます。
社内とお客様向けの勉強会としてスタートしましたが、
「参加したい!」というお声をいただくことが多くなってきました。
今後は、お席の許す限りご興味のある方にご案内をさせていただこうと考えておりますので、
ご参加を希望される方は、お問合せページからご相談ください。

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